3月でApple M2搭載16インチMacBook Proを購入してから丸2年が経過しました。

ずーっとレビュー、購入報告を上げないといけないなぁと思いつつ月日が流れること早2年、無金利24回分割の支払いも終わることですし、重い腰を上げてレビュー記事を書きたいと思います←
約7年ぶりのPC新調
このMabook Pro (2023)は、MacBook Pro (Mid 2015)からの買い替えでした。Mid 2015を購入したのは2016年7月でしたので、約7年での買い替えです。私にとっての最初のMacであるMacBook Pro (Late 2008)から数えて3台目のMacになります。

なので今のところMacは7年周期での買い替えになっていますw PCの買い替えサイクルとしては長いと思いますが、一般用途でのPCの性能はもう飽和状態にあり、全く買い替えの必要に迫られないんですよね。ほんと、やってるのって2chとTwitterとYouTubeぐらいなんで。
Late 2008は高画質フルHD動画を見るとカクカクするとかインターフェースが古過ぎるという時代変化による限界を感じてからの買い替えでしたが、Mid 2015にもなると7年経っても性能にもインターフェースにも全く不満が生じず、買い替えの必要性は感じていませんでした。
しかも、Macは2020年からIntelプロセッサからARMアーキテクチャのAppleシリコンへの移行が始まったこともあり、初期の熟れていないモデルを買うのではなく2世代目、3世代目のモデルが出てからでいいや、とさえ思っていたほどです。
そのため、Mid 2015はバッテリー交換で延命を測ろうとApple Storeへ行ったところ、まさかのバッテリー交換拒否。
バッテリーが劣化したMacを使うストレスと、ちょうどその頃実家もPCを新調していたこと、しかもほんの1ヶ月前にApple M2チップ搭載の新モデルが出ていた「悪くないタイミング」であったこともあり、少し悩んだ末に買い替えてしまいましたw
買ったモデルはいわゆる竹グレードの標準モデルで、12コアCPU/19コアGPUのM2 Proチップ、16GBメモリ、1TBストレージの構成です。376,800円也。お金はあるんですけど、無金利で24回分割ローンが組めたのでそれを利用して購入しました。無金利分割は正義なので←
今回はApple Storeへ行って購入しました。Apple StoreでApple製品を買うのって実は初めてです。分割払いにしたこともあり購入申し込み時と受け取り時で計2人の店員さんに対応してもらったんですが、2人から「お仕事で使うんですか?」と聞かれました←
「映画の編集ができるぐらい高性能なのでお仕事が使う人がほとんどなので…」とのことだったんですが、ええ、やってるのが2chとTwitterとYouTube(視聴)のみで申し訳ございません(滅
私がMacBook Proを選んだのは高い性能が欲しいというよりも、16インチのディスプレイが欲しいからというのが最大の理由です。持ち運ぶことはほとんど無くデスクトップ代わりで使っているので、13インチクラスだと小さすぎるんですよね。まあ、一昔前であれば性能面の目的もありましたが、もはや私の用途では差別化ポイントにはなっていません。
Mid 2015との比較レビュー

せっかくなのでMid 2015との比較という形でスペック等々を見ていきたいと思います。
基本スペック
基本スペックを比較するとこんな感じ。
項目 | Mid 2015 | 16インチ2023 |
---|---|---|
プロセッサ | Intel Core i7-4870HQ 2.5GHz クアッドコア(8スレッド) Haswellアーキテクチャ | Apple M2 Proチップ 8つの高性能コアと4つの高効率コア |
プロセスルール | 22nm | TSMC 5nm(第2世代) |
メモリ | 16GB DDR3L 1,600MHz (メモリ帯域幅12.8GB/s) | 16GB ユニファイドメモリ (メモリ帯域幅200GB/s) |
GPU | Intel Iris Pro Graphics 5200 1.5GB & AMD Radeon R9 M370X 2GB GDDR5 | Apple M2 Proチップ 19コアGPU 16GB ユニファイドメモリ |
ストレージ | 512GB SSD | 1TB SSD |
ディスプレイ | 15.4インチ Retina 2,880 x 1,800 220ppi 900:1コントラスト比 輝度300ニト 60Hz | 16.2インチ Liquid Retina XDR 3,456 x 2,234 254ppi HDR対応100万:1コントラスト比 ピーク輝度1,600ニト SDR 500ニト 120Hz |
インターフェース | Thunderbolt 2 x2 USB 3.0 x2 HDMI SDXCカードスロット 3.5mmヘッドフォンジャック Wi-Fi 5 (802.11ac) | Thunderbolt 4 (USB-C) x3 HDMI SDXCカードスロット 3.5mmヘッドフォンジャック Wi-Fi 6E (802.11ax) |
サイズ | 高さ:1.8 cm 幅:35.89 cm 奥行き:24.71 cm | 高さ:1.68 cm 幅:35.57 cm 奥行き:24.81 cm |
重量 | 2.04 kg | 2.15 kg |
IntelプロセッサからAppleシリコンに移行したため、直接の比較はできなくなりました。。
Geekbench | Mid 2015 | 16インチ2023 |
---|---|---|
Single-Core Score | 1,081 | 2,674 |
Multi-Core Score | 2,674 | 14,288 |
ベンチマークを取るとGeekbenchのシングルコアで2.6倍、マルチコアで3.8倍と、中々の性能アップ。


メモリ(RAM)もSoCに統合されたおかげで爆速です。
ARMアーキテクチャのCPUといえば組み込み向けで、個人的には「ゲームボーイのCPU」のイメージでした。高性能コンピュータ向けプロセッサに採用されるなんて想像できませんでしたが、ちゃんと高い性能が出ていますね。。
ただ先述の通り一般用途での性能は既に飽和しているので、正直何か実感できるほどの性能差というのは正直感じません。。動画編集、RAW現像などの重い作業をすると全然違うのかもしれませんが・・・。
デザイン
MacBook ProはLate 2008でアルミニウムユニボディを採用してから長らく基本デザインは変わっていいませんでしたが、2021年モデルで13年ぶりの刷新。この2023年モデルも同じデザインとなります。

旧デザインは縁が絞られており数値以上の薄さを感じさせるスタイリッシュなデザインでしたが、新デザインは縁までフラットなデザインになっており、四隅も前より直角に近くなっています。


なので、並べてみると「厚くなった!?」と思ってしまいます。一応、カタログスペック上は新筐体の方が薄いのですが、、、

正直スタイリッシュさは旧モデルの方があったと思います。新デザインの登場時は「弁当箱」とかネットで揶揄されていた。私もブログで「ダサい」と評していました。。

アイソレーションキーボードなのにキーと一体化する黒地というのもよく分からんし、底面の滑り止めゴムもこんなはっきり出っ張る必要ある?って思うし、底面のMacBok Proのエンボスロゴははっきり言ってダサいとしか言いようがありません←


なので今回の刷新はあんまり「かっこいい!」って手放しに褒められるような感じではないというのが正直なところです。。とはいえ根本的にデザインが変わったわけではないので、ダメダメというわけでもなく。
このソリッドなデザインも「無骨なツール感」が割とカッコよかったりして、これはこれでアリのかなとも思ったりします。。

あとやっぱりApple製品って「仕上がり」がピカイチなので、実際に目の当たりにすると、手に触れてみると満足感が高いんですよね←

ちなみに今回はスペースグレイを選びました。金属色そのままのシルバーも十分カッコいいですが、やっぱりスペースグレイがカッコいいと思うのと、昔はカラバリそのものが無くてずっとシルバー一択だったこともあり、今回はスペースグレイを選択。やっぱりカッコいいですね。

Appleロゴが光らなくなって久しいですが、スペースグレイと鏡面ロゴはマッチしている気がします。。
ディスプレイ
最近のMacBook Proはスリムベゼルを採用し、筐体サイズはそのままに15インチ→16インチ、13インチ→14インチと大画面化が図られています。

並べてみると結構違います。
最近のスマホなんかもベゼルのスリム化が進んでおり、スリムベゼルが当たり前になっている現代基準で考えると旧モデルからはすごい古臭さを感じてしまいます。

スリムベゼルの影響でカメラ部分はノッチになってしまいましたが、まぁ別にそんなに気になりません。iPhoneもノッチ、Dynamic Islandがありますし…。
あとはProモデルらしくHDR対応の高コントラスト、高輝度で進化したディスプレイのようですが、Mid 2015も十分綺麗なディスプレイだったので、正直実感できるほどの差はありません←
ProMotionで120Hzにも対応しているんですが、スマホと違ってアニメーションが多用されるわけでもないのでこちらもそんなに実感できてないですね。。
スピーカー
スピーカーの音質は使い始めてからすぐ分かったぐらいにかなり進化していました。
最初の起動音からして「お?」ってなり、動画を流すと重低音が圧倒的で「映画館かな?」って思ったレベルです←

Mid 2015も悪いわけではないですが、2023年モデルと比べると雲泥の差です。それぐらいスピーカーはすごい。
キーボードとトラックパッド


キーボードは外付け製品と同じ「Magic Keyboard」の名を冠したものになっています。
打鍵感はMid 2015と結構違っていて、比較するとキーストロークはほんの少し浅くなったように感じますが、パリパリとした心地よいフィードバックがあります。タイプ音もより重厚感がある感じ。


Mid 2015と比べてキーピッチは19mmで変わらないものの、キートップの大きさが15mmから16mmに大型化されており、より外付けキーボードに近い感じになっています(外付けMagic Keyboardと同じ)。
何かと問題のあったバタフライ式からシザー式に戻り、信頼性も戻りました。
外付けMagic Keyboardと同じ打鍵感というわけではないのですが、特に何の不満も無いキーボードです。
トラックパッドは大型化。正直デカすぎるんじゃないかと思いますが、これを見てからMid 2015をみると「ちっさ!」ってなりますw
まあ、Macはスタンドに乗せているので操作には外付けキーボードとマウスを使っており、普段は本体のキーボード、トラックパッドは使うことはありません←
バッテリー
元のMid 2015はバッテリーが劣化していたこともありますが、バッテリー駆動時間は実感できるレベルで伸びました。
カタログスペックでは「最大9時間のワイヤレスインターネット閲覧」から「最大15時間のワイヤレスインターネット」なので1.66倍の伸び。動画関連は「最大9時間のiTunesムービー再生」から「最大22時間のApple TVアプリのムービー再生」で、倍以上になっています。
デスクトップ代わりで使っているので直接の恩恵を受けるわけではなく、充電回数が減ったっていうぐらいですが、それでも長いことに越したことはありません。
ちなみに付属のACアダプタは85Wから140Wへと大型化し、充電速度がめっちゃ速くなりました。

付属のケーブルもACアダプタとの接続はUSB-Cで分離できるようになり、素材もファブリックになり柔軟性が増しています。
ただ、2年使用で充放電回数が150回ほどなんですが、バッテリー性能は92%まで劣化していました。2023年モデルの最大充放電回数は1,000回であることを考えると、150回で8%の劣化は早すぎな気がします。前のMid 2015は設計通り放電回数1,000回で性能80%でしたし、このスピードはちょっと心配です。この調子だと400〜500回ぐらいで80%になってしまいます。。
あとは、充電開始時にiPhoneと同じ音がなるようになったんですが、なんかちょっとチープ感があってこれはイマイチですねw ガジェットかよ!っていうツッコミをしたくなります←
自動起動はマジでクソ
そして最近のMacBookシリーズは「蓋を開けただけで起動する」「何かキーボードを入力したら起動する」という謎の仕様があるのですが、マジでこれはクソだなと思います。本当に鬱陶しくて、誰得って感じ。
最近のmacOSアップデートでようやく「蓋を開けただけで起動する」機能はオフにできるようになりましたが、「何かキーボードを押したら起動する」は引き続き強制です。
特別なアプリを入れないとキーボード掃除ができないってどういうことやねんって思います←
一緒に買ったアクセサリ類
今回もincase製のケースを買いました。Apple Storeにケースの在庫が無かったため、後日オンラインで購入。

Late 2008からずっとincaseのケースを買っていますが、なんか年々しょぼくなってなっていってる気がします。。
Late 2008の頃は割と肉厚な作りでしたが、Mid 2015の頃はペラペラに。それでもリネン風の柄でデザイン性はありました。
今回は安っぽい手触りの無地のペラペラの生地で、ファスナーの取っ手も安っぽい。小物入れがあるのはいいんですが、ちょっとチープすぎます…。
あとはUSBポートがType Cしかないため、Type Aとの変換アダプタも買いました。Ankerの2個セットのものを購入。

LEDインジケーターが正直うざいですが、コンパクトでスタイリッシュなデザインで良きです。
不満なしの買い替えも半年後に型落ちの悲劇
もともとMid 2015で不満は無かったのですが、2023年モデルはプロセッサやディスプレイ、スピーカー、バッテリーと全ての性能がアップし、全く不満はありません。むしろ宝の持ち腐れです。インターフェースも9.6GbpsのWi-Fi 6E、40GbpsのUSB 4と超高速の最新規格対応で、当分困ることはないでしょう。
Mid 2015を買った直後に出た2016年モデル以降は変なTouch Barがついたり、MagSageが廃止されたり、ポート類がUSB-Cだけになったり、問題が多発したバタフライ式キーボードになったりと、正直イマイチな出来ですから、その頃のモデルをスキップしたのは正解でした。
これだと次は7年とは言わず10年は余裕で使えるのでは!?と思います。ほんと、今のPCの性能は飽和しています。。
しかし、この2023年モデルを買った7ヶ月後、M3チップ搭載の新しいMacBook Proが発表され早くも型落ちになるという悲劇に見舞われました・・・。
ただまあ、この「Nov 2023」と呼ばれるモデルに搭載されるM3 ProチップはM2 Proに比べてメモリ帯域幅が絞られていたり、高性能コアの数が減っていたりと微妙な仕様もあったりして、M2 Proの2023モデルを買えて良かったかな?と思わないこともないです。しかし、もしあの時Mid 2015のバッテリー交換が出来ていれば、完成度が高いと高評価のM4 Pro搭載の2024年モデルを買っていた可能性もありますが…。
そして実は購入した3ヶ月後には15インチに大型化したMacBook Airが出ていたり…。先述の通り私がMacBook Proを選んだ理由は高い性能が欲しいからではなく、大きいディスプレイが欲しいからなので、この15インチのMacBook Airがあるならそれで十分なんですよね。まあ、もはや体がProに慣れきっているから今更Airも嫌な感じもしますが←
まあ、とりあえずこの2023モデルが購入できて満足しています。今回は10年目指して使っていきたいと思います←
コメント
大変待ち遠しかった記事の掲載をありがとうございます。
恐れ入りますが、下記質問させてください。
■「15インチに大型化したMacBook Air」とのことですが、まさに私もそこが気になりました。
記事を拝読する限りでは、大型ディスプレイのMacbookを理想としていたように感じており、
Airでも良いのではないかと考えてしまったのですが、Proしか受け付けなくなってしまったのは
何か理由がございますでしょうか。
■実は私もMacbook Proでも良いかなと感じてはいたのですが、Proを所有している後輩のものを持たせてもらったところ
想像以上に重量があり、ある程度の持ち運びも行なっている私としてはネックに感じてしまいました。
ProMotionディスプレイ搭載のProも憧れるところではございますが、次回私が更改するとしたら
AirとPro、どちらの方が望ましいとお考えでしょうか。
■質問厨の所有しているAirですが、M1→M2に移行したためディスプレイが少々大きくなりました。
このため現状ではまだ問題ないのですが、主にクリエイティブな活動に使用しているため
15インチのAirも気になる状況でございます。
ただしRAMは最低でも24は積む必要があり価格面で悩んでいるのですが、ぼくや様の最適解をお聞かせいただけますでしょうか。
大変お待たせして申し訳ありませんでした。
■Proしか受け付けなくなった理由
ぶっちゃけ、15インチ Airでも全然いいんじゃないかとは思います。
しかしながら何をするにしてもハイパフォーマンス、やや広いディスプレイ、高音質スピーカーと、一度上がった水準を下げるのいうのは難しいというのが正直なところです。
■ProかAirか
現在はAirをお使いで、ある程度持ち運びをする場面がある、価格面も気になる、のであればProではなくAirでも良いかと思います。
M4チップで性能もかなり向上しているようです。
やはり15インチクラスの作業領域は魅力的ですから、長く使う前提で15インチにしましょう←