レジ袋の有料化が2020年7月1日に始まってからもう1年半が経ちました。
私はマイバッグは使わず、レジ袋をせっせと購入しています。毎日買い物するわけではないし、レジ袋も数回は再利用できるので、レジ袋代はそんなに気になりません。
むしろ金銭的デメリットよりレジでの店員とのやり取りが増えたことのほうがストレスです。「レジ袋いりますか?」という問答がいちいちめんどくさい。しかも、店や店員によって聞き方が変わるのも嫌なんですよね。
「袋お持ちですか?」と聞く店員
「袋いりますか?」は最もシンプルな質問で、答えやすい質問です。全部そうやって聞いてほしいのですが、結構な割合で「袋お持ちですか?」と聞かれます。
この質問だと、袋を持っていない場合にやり取りが1つ増えて面倒くさいです。袋を持っていれば「はい」でそのやり取りは終わるのですが、持っていない場合はレジ袋が必要になるわけで、「いいえ」と答えた後に結局「おつけしますか?」といった追加の質問が来て、そこに答えるという工程が増えてしまいます。結局袋がいるかどうか聞くんだったら、最初から袋がいるかどうかを聞けよと思ってしまいます。
もっとも、「袋いりますか?」という質問でも「1枚3円ですがよろしいですか?」「何枚おつけしますか?」という追加パターンがあるので、大差無いかもしれません。
私は「袋お持ちですか?」と聞いてくるのがスタンダードな店では、最初から「1枚ください」と答えるようにしています。これで後の質問をシャットアウトできるので1工程で済みます。まさに先手必勝←
しかし最近、この「お持ちですか?」という聞き方は「袋を持ってきてくれている善良なお客様」に対する配慮なのかなと思い始めました。
「袋いりますか?」という質問だと、袋を持っている客は善良なのに「いいえ」という、ネガティブな返事をしなければなりませんが、「袋お持ちですか?」だと「はい」というポジティブな返事ができます。心理的にネガティブな返事をするよりポジティブな返事をしたほうが、何かと良い効果がありそうです。
レジ袋の辞退率が8割まで上がっていることを考えると、もはや「袋お持ちですか?」のほうが総合的に考えて合理的なのかもしれません。
コンビニでの辞退率は有料化前の28%から約2・7倍の75%に増加し、スーパーでも57%から80%に増えた。ドラッグストアでは今年1月のレジ袋の使用量が前年同月比で84%減少した。
コンビニで「レジ袋いりません」75%に…有料化1年、2・7倍に(読売新聞オンライン)
「袋どうしますか?」という最も厄介な質問
「袋お持ちですか」はまだ可愛いほうで、最も厄介なのが「袋どうしますか?」という質問です。これはコンビニが多いですね。
この質問の厄介なところは単純なYes/Noクエスチョンではないところです。
「いりますか?」も「お持ちですか?」でも「はい」か「いいえ」だけ答えれいれば良かったのですが、この聞き方だと「どうしてほしいのか」を具体的に答えなければなりません。
まあ、いらない場合は「いりません」「結構です」でいいのですが、いる場合が悩ましい。
私は「袋が欲しい」わけだから「ください」と言うことが多いのですが、なんか微妙に言いにくいし、店員にとっても聞き取りにくい音らしく聞き返されることが結構多くてストレスです。「つけてください」という言い方もありますが、ちょっと長ったらしいですね。
「お願いします」という答え方もあるようですが、有料商品を買うわけだから「お願いします」はなんかちょっと違う気がします。日本語的にも「どうしますか?」に対する答えとしては少しズレていると思います。袋つけますか?箸つけますか?温めますか?なら具体的行動を尋ねているので「お願いします」は通じるけど、「どうしますか」に「お願いします」は何をお願いしているのかが分かりません。
しかも、コンビニでの買い物は量が少ないことがほとんどなので、どう考えても明らかに1枚で入るだろ、ぐらいの量でわざわざ「”1枚”ください」と言う先手必勝作戦も使いにくいんですよねぇ。
未だにこの「袋どうしますか」に対するベストな返事が見つけられていません。もうカゴを置いた瞬間に「レジ袋ください」と言ったほうが良いんでしょうか。ただ、レジでは「店員が想定している手順を乱す(客から先にあれこれ言う)と通じない」という言説もあるので、困ったものです。
レジ横にレジ袋置いてほしい。レジ袋はどうなっていく?
一番いいのはレジの近くにレジ袋という商品が置かれていて、客が必要な量を自由に取る方式ですね。これならレジ袋に関する問答そのものをしなくていいわけで、最も楽です。
しかし、もう既にレジ袋辞退率が8割まで上がっていることを考えると、今後マイバッグが当たり前になって、店員からいちいち袋のことを質問するのではなく、袋が欲しい客が自ら言う、みたいな感じになっていくんでしょうか。まあ、今は過渡期にあることは間違いないでしょう。
地球規模の環境問題として考えた場合、レジ袋削減の効果は大したことがなくて、意識付けの問題だったりするみたいですが、だったらもうちょっと別の方法を考えてほしかったものですね。本当にプラスチックを削減したいなら商品の梱包だとか、事業者側が工夫するようにしてほしい。なんか、今の施策は消費者が一方的に負担を強いられているだけですよね。
しかも、今度の4月からはプラスチックのスプーンやフォークまで有料化の対象となるそうです。
使い捨てのプラスチック製品の削減を企業などに求める法律がことし4月に施行されるのを前に、政府はスプーンやストローなど削減の対象となる12の品目や取り組みが義務化される業種を決めました。(中略)削減の対象となるのは、無料で提供される使い捨てのプラスチック製品12品目で、コンビニなどで渡されるスプーンやストロー、ホテルや旅館で用意される歯ブラシやかみそり、クリーニング店で使われるハンガーなどとなっています。こうした品目を年間5トン以上提供している小売店や宿泊施設、飲食店などには削減に向けた取り組みが義務化されます。代わりとなる素材への転換、不要だとして受け取らない客へのポイント還元、プラスチック製品の提供の有料化などが求められることになり、不十分な場合は、勧告や社名の公表などの措置が行われます。
使い捨てプラスチック製品削減 対象の12品目や義務化業種決定(NHKニュース)
コンビニでカレーなんて買おうものなら「温めますか?」「袋つけますか?」「スプーンつけますか?」の3連撃を浴びせられるのでしょうか?勘弁してくれ・・・。
なんか、世知辛い世の中になっていきますねぇ。
コメント
店員が客に袋は必要か聞かなくて良い。欲しいなら欲しい側が言うべき。
ポイントカードやクーポン券も一緒でいちいち聞かなくて良い。ポイント付けたい側、クーポン使いたい側が率先してだすべき。
商品の陳列場所も同じで、だいたいサインボードが通路の上にある店が多いのだからわざわざ店員を呼び止めるべきではない。
基本的には自分で探すべき。