私のMacBook Pro (Early 2023)が型落ちになった直後、Mac miniを購入しました(爆
とはいっても、最新式のAppleシリコン機ではなく整備済み品の2018年モデルのIntel機です。MacBook Pro (Early 2023)がありますし、メインマシンとして使うわけでもありません。
Core i5プロセッサ、16GBメモリ、512GBストレージの構成で135,000円也。こちらもMacBook Pro (Early 2023)と同様に2年無金利ローンで購入しました。お金はあるんですけど、無金利分割は正義ですから←
実はIntel Macを確保しておきたいというのは前から思っていて、ちょうど整備済み品も販売されていたし、MacBook Proが型落ちになった腹いせもありこのタイミングで確保しました。IntelベースのMac miniは2023年1月に販売終了しており、Intel Mac miniの整備済み品が出ること自体、今後あるかどうか怪しいですし。10月31日に注文して、翌日には在庫が無くなっていましたから、ギリギリのタイミングでした。まあ、8GBメモリモデルはまだ販売されていますが、、、
で、なぜIntel Macを確保しておきたいと思っていたかと言えば、Intel Macは今後ロストテクノロジーになるからですね。
古いmacOSを動かせる環境を確保するため
これまで使っていたMacBook Proがあるじゃんというのは確かにその通りなのですが、Mid 2015モデルで中身のCPUも2013年登場のHaswellと古いので、できるだけ新しいIntel Macを確保しておきたいなと。あと、ディスプレイやバッテリーがついているラップトップより、シンプルなデスクトップの方が使用可能期間がより長くなるでしょう。
Intel Macを確保しておく最大の目的は、古いmacOSを動かすためです。
MacにプリインストールされているmacOSより古いOSはインストールできないので、古いmacOSは仮想化ソフトで動かすことになるんですが、Appleシリコン版の仮想化ソフトではIntelバイナリのmacOSを動かすことができないみたいなんですよね。つまり、ユニバーサルバイナリ化されていないCatalina(v10.15)以前のmacOSを動かすには、Intel Macの実機が必要なのです。そこらへん仮想化技術でなんとかならないの?って素人目には思ってしまうんですが、なんとかならないらしい。そのための仮想化技術な気がするんですが、、、
macOS(Mac OS X)をアップグレードするときは物理メディア版を買っていたので、オンライン配布されていないSnow Leopard(v10.6)のインストーラーも手元にありますし、それが使えなくなるのもなぁと。オンライン配布されているLion以降はMistという無料アプリでインストーラーを作成できるので、それでインストーラーは保存しました。
ぶっちゃけ、バリバリ使うぜ!ってわけでもないんですが、なんか、コレクターの癖(へき)があるというか・・・。WindowsだってXPや7のパッケージ持ってたりしますからw
まあ、真価を発揮するのは本当にロストテクノロジーになった10年後、20年後ですよ←
初めての整備済み品、初めてのMac mini
Appleの整備済み品を購入するのはこれが初めてです。もともと私は新品・純正主義者ですので少し安い程度の整備済み品には興味は無かったのですが、廃番になったIntel Mac miniの「新品」を入手できるのはもう整備済み品しかありませんから。
初期不良やら何やらで返却・修理された個体が「徹底的なクリーニングと点検」を経て整備済み品として売りに出るようですが、外装は傷1つなく新品同様です。ただ、あのApple製品特有の新品の匂いは全然しません。プレーンな匂いというか、前の使用環境の空気の匂いというか、そんな匂いです。やっぱそこは新品とは違うんだなぁと思います。ただ、排気口を嗅ぐと微かにあの新品の匂いがします←
Intel Mac miniは2023年1月で新品の供給が無くなったことを考えると、今回整備済み品に出ていた個体はある程度使用された後に故障した個体になるんですかねぇ・・・。
MacはMacBook Proばっかり使ってきたので、デスクトップのMac、Mac miniを手にするのも初めてです。PC用のモニタとか無いですから、使う時はテレビに繋げて使っていますw
常用するわけではないのでレビューというレビューもないのですが、強いて言えば電源ボタンが背面にあるのが使いにくい気がします。スリープ運用前提ということですかね。。
あと、底面にゴムなどの滑り止めが全く無いため、ちょっとしたケーブルの抜き差しでもガンガン筐体が動いてしまいます。底面の黒いカバーはラバーっぽい雰囲気を醸し出していますが、普通のサラサラのプラスチックで滑り止めではありません。つーか底面カバーは皮脂が付きやすいうえに付いたら取れにくいです。。
色はスペースグレイですが、MacBook Pro (Early 2023)のスペースグレイと結構色味が違うように見えます。単に光の当たり方の問題?
ベンチマーク対決
というわけで、せっかくなのでMac mini (2018)のベンチマークを取ってみましょう。同じIntelベースのMacBook Pro (Mid 2015)を中心に比較もしたいと思います。
基本スペック
項目 | Mac mini (2018) | MacBook Pro (Mid 2015) |
---|---|---|
CPUモデル | 第8世代 Intel Core i5-8500B | 第4世代 Intel Core i7-4870HQ |
CPUアーキテクチャ | Coffee Lake | Haswell |
CPUプロセスルール | 14nm | 22nm |
CPUコア数 | 6コア(6スレッド) | 4コア(8スレッド) |
CPUクロック周波数 | 3.0GHz(TB時最大4.0GHz) | 2.5GHz(TB時最大3.7GHz) |
CPU TDP | 65W | 47W |
内臓GPU | Intel UHD Graphics 630 | Intel Iris Pro Graphics 5200 |
ディスクリートGPU | なし | AMD Radeon R9 M370X (GDDR5 2GB) |
メモリ | DDR4 16GB 2,666MHz | DDR3L 16GB 1,600MHz |
ストレージ | 512GB PCIeベースSSD | 512GB PCIeベースSSD |
2018年モデルのMac miniはIntelベースの最終モデルになるのですが、2023年にディスコンになるまで結局5年間に渡りモデルチェンジは無く、第12世代(Alder Lake)ないし第13世代(Raptor Lake)Coreプロセッサが出ている今の基準で言ったら正直中身は古いです。まあ、2020年にAppple M1搭載モデルが出たので、2020年以降にモデルチェンジが無かったのはしょうがないですが・・・。
ラストIntel Macとして考えるならCore i7とか、より高スペックな方が良かったんじゃ無いかっては思うんですが、スペック盛っていったら20万円とかするので、ほとんど使わないものに大枚叩くのもなんだかなぁっては思うので、この整備済み品のi5・16GBメモリがコスパ的にちょうど良かったのかもしれません。。
Geekbench 6
テスト | Mac mini | MacBook Pro | MBP比 |
---|---|---|---|
シングルコア | 1,425 | 1,139 | 125.1% |
マルチコア | 5,537 | 4,050 | 136.7% |
内臓GPU OpenCL | 4,343 | 5,132 | 84.6% |
内臓GPU Metal | 6,061 | 2,008 | 301.8% |
dGPU OpenCL | (4,343) | 9,900 | 43.9% |
dGPU Metal | (6,061) | 12,424 | 48.8% |
詳しいスコアの比較はこちら↓
CPU:https://browser.geekbench.com/v6/cpu/compare/3386055?baseline=3611753
内臓GPU OpenCL:https://browser.geekbench.com/v6/compute/compare/1223162?baseline=1311344
内臓GPU Metal:https://browser.geekbench.com/v6/compute/compare/1223171?baseline=1311367
dGPU Copen CL:https://browser.geekbench.com/v6/compute/compare/1223162?baseline=1311335
dGPU Metal:https://browser.geekbench.com/v6/compute/compare/1223171?baseline=1311354
総合的な性能はMac miniの方が1.3倍程度高いようですね。MacBook ProがCore i7なのに対しMac miniはCore i5ですが、モバイルとデスクトップの違い、4世代の差となると、Mac miniの方に軍配が上がります。とはいえ、MacBook ProのCore i7はHラインということもあり、そこまで差は開いてない印象です。でも1.5倍程度は期待していたので、正直物足りなくはあります・・・。
GPU性能は、ディスクリートGPUとの比較になると流石に内臓GPUは相手にならないですね。内臓GPU同士では、グラフィックス性能(Metal)は劇的に向上しているものの、演算性能(OpenCL)はMacBook Proを下回っています。あれ?と思ったものの、CU(Compute Unit)がIris Proは40基なのに対しUHD Graphics 630は24基しかないのが原因のようです。Irisの方が上位グレードになるのでUHD Graphicsは演算性能は間引かれており、CU数の差がそのまま出たみたいですね。
ちなみに表には入れてませんが、Apple M2 ProのMacBook Pro (Early 2023)はシングルコア2,674、マルチコア14,288ですのでIntel Macは全く相手になりません←
メモリ
せっかくなのでメモリ性能もベンチマークを取ってみました。AmorphousMemoryMarkで計測します。
テスト | Mac mini | MacBook Pro |
---|---|---|
Read SEQ1M T8 | 32.41GB/s | 20.41GB/s |
Read SEQ1M T1 | 22.72GB/s | 15.11GB/s |
Read RND4K T8 | 29.29GB/s | 20.18GB/s |
Read RND4K T1 | 14.90GB/s | 10.08GB/s |
Write SEQ1M T8 | 13.51GB/s | 10.58GB/s |
Write SEQ1M T1 | 13.82GB/s | 8.70GB/s |
Write RND4K T8 | 13.50GB/s | 10.71GB/s |
Write RND4K T1 | 12.51GB/s | 7.60GB/s |
まあ、こちらは順当な進化といったところですね。
Intel Macよ永遠に
正直性能には若干の物足りなさはあるものの、シンプルなデスクトップマシンであるMac miniを確保したことで、当面はIntel Mac環境が維持できそうです。やっぱりデスクトップはバッテリーが無いってのが安心です。
しかし、2006年にIntel Macが登場したとき、誰が「ARMに移行する」なんてことが予想できたでしょうか。「Pentium Mac」とか噂されていたあの頃が懐かしい。。
iPhone向けSoCが自社開発のApple Aシリーズになり、性能が上がっていく中で「ARM Mac」の噂が熱を帯びるようになり、私自身は「組み込み向けのアーキテクチャでしょ」と懐疑的な見方をしていたのですが、まさかARM Macが現実になるとは夢にも思いませんでした。私の中ではARMといったらゲームボーイのCPUですから←
Appleの技術力の向上、ARMの進化もあるのでしょうが、やっぱ自前で全てをコントロールできるっていうのも大きいんでしょうねぇ。近年のMacはモデルチェンジに消極的、特にIntelが新CPUを出したからって必ずしもそれに追従することはありませんでしたが、それは昨今のIntel CPUの停滞に加えて、「Intelごときに製品サイクルは支配されたくねぇ」というAppleの意思があったに違いありません←
PowerPC、Intel(x86)、そしてARMと、Macのアーキテクチャをコロコロ変えてきたApple。自社開発のApple M、ARMアーキテクチャでいよいよ落ち着くでしょうか。。
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