連日世間を賑わしているジャニー喜多川氏の性加害問題。
ジャニーズ事務所が記者会見を開き性加害を認めたことで一気に事態が動き始め、広告に事務所のタレントを起用している企業が相次いで広告の即時中止、あるいは契約継続の取り止めの対応をしており、日増しにジャニーズ事務所への風当たりが強くなっています。
最初の頃は「どうせほとぼりが冷めた頃にしれっと『十分な対応がなされた』とか言って起用を再開するのだろう。」と思っていました。厳しい対応をとる企業の声明には必ず「対応が不十分だから」「十分な対応がされるまで」といったエクスキューズがついており、それってすなわち十分な対応をすればまた起用するってことですから。ジャニーズ事務所が中身の伴わない、形だけの対策を発表してお茶を濁し、それでもって禊としてまた企業がジャニーズタレントを重用する・・・。どうせ何も変わらないだろうと。
しかし、私のその疑念を吹き飛ばすような勢いでジャニーズ事務所への風当たりが強くなっていっている感じがします。本当にこの嵐は「一過性」で終わるのか?不可逆的なダメージをジャニーズへ与えるのではないか?モスバーガーがジャニーズを起用した広告を継続するとしていたのを一転中止にしたり、より一層厳しい批判をする企業が出てきたり、明らかに空気が変わっていっているのを感じます。
まあ、社名の変更、創業家である藤島ジュリー景子代表取締役前社長の役員からの完全退任および全株式の放出が、最低限の落とし所という感じですかねぇ。そこまですれば以前の事務所とは違うものとなり、「解体的出直し」として世間から認められるでしょう。
まさに、栄華を極めたジャニーズ帝国の終わりの始まり、でしょうか。
まあ、芸能界を支配していた“帝国”の終わりが始まったとは思いますが、ジャニーズ自体は既に、とっくの昔から終わり始めていたんじゃないか、っていう気がします。
21世紀に入ってからのジャニーズって、単純に全然上手くっていないですよね。
確かに、国民的スターというのは数多く生み出してきました。古くは少年隊や光GENJIに始まり、90年代デビューのSMAPやTOKIO、嵐の世代までは、確かに世間を席巻したと思いますし、世間の知名度も抜群。
しかし、21世紀に入ってからというものの、広く国民に定着したといえるグループは出ておらず、不発が続いているというのが実情でしょう。
関ジャニ∞(2004年デビュー)、KAT-TUN(2005年デビュー)ぐらいまでは、結構人気が出ていたと思いますが、2010年代に入ってからのデビュー組は正直「ゴリ押し」でしかなく世間一般に全然リーチしてないと思います。近年最も力を入れていたKing & Princeはデビューから5年で6人中4人が脱退し早くも瓦解、SnowManとSixTonesも、正直世間一般の知名度・人気があるとは言えないでしょう。
それもそのはずで、インターネットと距離を置く戦略で、今どき広くリーチすることはできません。若者はCDプレーヤーなんて持たず、ネットでしか音楽を聞かないのに、どうやってネット無しで曲を聞いてもらうのか。テレビの影響力は年々減少しているのに、若者のファンをどうやって獲得するのか。固定ファンだけがCDを買い漁り「初日だけで○○万枚売り上げ!○作連続初週1位獲得!!!」という、今や誰も気にしていないCD売上チャートの浮世離れしたニュースだけが虚しく響きます。もう「ジャニーズ商法」も限界を迎えつつあります。
90年代デビューのSMAPは解散、V6も解散、嵐は活動休止、TOKIOは5人から3人になり力を失い、2000年代デビューの関ジャニ∞、KAT-TUN、NEWSは大量脱退で瓦解、2010年代デビュー組はネット時代の到来に対応できず人気・知名度無し。カリスマたるジャニー喜多川ももうこの世にはおらず、その氏が残したパンドラの箱がついに開けられ・・・。
どちらにせよ、ジャニーズはもう終わるべくして終わるのかなぁって感じですねぇ。
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